これは、意外とよく聞かれます。
私の場合は、高校卒業後すぐに留学しました。もう25年くらい昔のことですが。。。
音大留学への流れ
日本で大変お世話になった先生に高校3年生の時に、「留学を考えている」と話してみたところ、先生のツテで、オーストリアの音大の先生を紹介して頂きました。
そして、その先生の講習会が、オーストリア国内で行われるとのことだったので、講習会に参加しました。そこで結局、「大学の私のクラスで引き受けます」と言っていただけたので、大学を受験し、合格→留学しました。
(なぜ日本の音大に行かなかったのか、は以前書いたのでここではふれません。)
今も、留学のきっかけは、先生のツテとか、先輩・知人のツテとか、講習会に参加した時にその先生に直談判してみる、とか、そういうのが主流のようです。
日本の音大と海外の音大、受験における決定的な違い
日本の音大は、いくら教授の先生に習っていても、受験に受かる保証は全くありません。
ですが、海外の音大は、専攻実技の先生が『引き受けます』と言ってくだされば、受験はほぼ合格します。(合格は出来ますが、卒業に関しては、色々な科目の単位をとらねばならないので、自分次第です。)
この点が違うのです。
いつもクラスが満員で倍率の高い先生、本当に優秀な生徒だけが多く集まるクラスだと、簡単にはいかないと思いますが、「とりあえず留学して箔をつけたい」ということが目的でしたら、先生とコンタクトがとれるきっかけさえあれば、留学自体は難しくないです。
ただ、だからこそ、行く場所を選ばないと、「留学前より下手になって帰国する人が実は結構いる」という話を聞いたことがあります。
「留学=凄い」では、ありません。
海外の音大の学費やレッスン料。私の場合。
私は講習会の後、一旦帰国し、受験の直前に再びオーストリアに行きました。
受験前にレッスンを受けましたが、私の師匠ルッジェーロ・リッチ先生は一銭も受け取りませんでした😻なので、先生がどの位のお値段で普段プライベートレッスンをされていたのか、私は知りません。。。
そして、当時は、オーストリアの国立大学は年間の学費が日本の国立大学の半額以下でしたので、物凄い演奏家にレッスンして頂いたのに、日本では考えられないくらい、お安くレッスンが受けられたことになります。
大学での専攻実技のレッスンは、週一回が基本でしたが、先生の気分(!?)で、週三回だったこともあるので、そう考えると、とにかく破格でした。
ちなみにルッジェーロ・リッチ先生は、テクニック的に凄い難しい曲も全く難しそうに弾かない、音の綺麗な、聴いただけで「リッチの演奏だ💡」と分かる演奏家でした。
1918年生まれ。2012年に94歳で亡くなられました。
年代を感じますね。。。
上の動画の曲は、バイオリンを習ったかただと御存知のかたが多い、鈴木の教本の2巻に載っている「妖精の踊り」の、物凄い難しいバージョンです。